ここ数日めっきり寒くなってきまして、ついにうちの地域でも雪が降りだしたんですが、皆様エロゲはプレイしてますでしょうか。
エロゲーの中には”季節感”を全面に出した作品が結構あって、最も多いのは多分”夏”だと思うんですが、その次に多いのが”冬”。
冬と言えば1年で一番男女が盛り上がるイベントである”クリスマス”があるため、エロゲーでもいろんな意味で盛り上がります。
また雪の降る描写が使えるので非常に美しく、感動的な演出が可能になります。クリスマスイブに雪が降るのはエロゲに限らず全ての創作物のお約束。
どうせ冬が舞台のエロゲをやるなら現実世界でも冬の時期にプレイするのがオツというものです。窓の外で深々と雪が降り積もる中、ひとりでエロゲをプレイすれば感動もひとしお。いろんな意味で涙が出てきます。
というわけで今回は冬が舞台の有名作品をいくつかピックアップしてみました。
- 『天使のいない12月』(Leaf 2003年)
- 『SWAN SONG』(Le.Chocolat 2005年)
- 『パルフェ ~chocolat second brew~』(戯画 2005年)
- 『D.C.II ~ダ・カーポII~』(CIRCUS 2006年)
- 『G線上の魔王』(あかべぇそふとつぅ 2008年)
- 『WHITE ALBUM2』(Leaf 2010年)
- 『はつゆきさくら』(SAGA PLANETS 2012年)
- 『ChuSingura46+1 -忠臣蔵46+1-』(インレ 2013年)
- 『見上げてごらん、夜空の星を』(PULLTOP 2015年)
- 『アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-』(きゃべつそふと 2018年)
『天使のいない12月』(Leaf 2003年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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Leaf | 三宅章介 | みつみ美里 なかむらたけし | 2003.9.26 |
人間関係が薄く、投げやりな学園生活を送っている主人公が、クラスメイトの少女と特に恋愛感情もないまま成り行きで関係をもってしまったことから始まる物語。
まず登場するヒロインがみんな影を孕んでいて、自殺を考えてるヒロインもいるくらいメンタルが傷ついた少女ばかり。
ストーリーも陰鬱な雰囲気で進み、正に傷をなめ合うかのような性行為は非常に退廃的。
クリスマスに浮かれる世間とは対照的な暗い雰囲気の物語が紡がれます。
Leafの人気原画家、みつみ美里さんとなかむらたけしさんが原画を担当しているだけあって、CGが非常に美麗で繊細なのも魅力。CG目的で買っても後悔しない作品です。
ただこの作品はダウンロード販売が終了しており、パッケージ版の中古もプレミア化しているのがネックでしょうか。
『SWAN SONG』(Le.Chocolat 2005年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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Le.Chocolat | 瀬戸口廉也 | 川原誠 | 2005.7.29 |
クリスマスイブに起こった大地震によりとある地方都市が壊滅し、大雪の中で救援も届かず街が孤立。
主人公を含めた6人の若者が協力し、知恵を出し合いながら避難所を目指していく…。
エロゲ界の鬼才・瀬戸口廉也さんがシナリオを手掛けた作品です。瀬戸口さんらしい巧みな心理描写と、人間の本性を暴くような”エグい”物語は唯一無二。
萌えとは無縁のキャラデザに加えて、登場人物の中に知的障害者までいるという、エロゲとは思えないセンシティブな問題に突っ込んだ作品でもあります。
『パルフェ ~chocolat second brew~』(戯画 2005年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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戯画 | 丸戸史明 | ねこにゃん | 2005.12.22 |
主人公の義姉が経営していたアンティーク喫茶が火災により焼失した後、大型ショッピングモールに出店できる機会を得て、かつてのスタッフを集め店を再建。同じモール内にある別の喫茶店と凌ぎを削っていく物語。
クリスマスやバレンタインといった飲食店における書き入れ時の裏側を覗き見ることもできます。
シナリオライターは魔法や奇跡の出てこない、現実的なストーリーが得意の丸戸史明さん。丸戸さんらしいクスッと笑えてホロリと涙するハートフルなストーリーが魅力です。
喫茶店の店名「ファミーユ(Famille)」が示す通り家族がテーマの物語でもあります。ヒロインの中に血の繋がった家族はいないにもかかわらず、家族の絆や温かみを感じることのできる作品です。
残念ながら開発元の戯画がエロゲー制作から撤退してしまったため、プレイするには中古のパッケージ版を入手するしかありません。今から買うなら買うなら、CGをリファインして最新OSにも対応した『パルフェ リメイク』を推奨。エロなしの全年齢版は今でもSwitchとPS4で配信されています。
『D.C.II ~ダ・カーポII~』(CIRCUS 2006年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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CIRCUS | 雨野智晴 望月JET 他 | たにはらなつき 他 | 2006.5.26 |
サーカスの看板タイトル群『ダ・カーポ』シリーズの第2作。
たくさんのキャラクターがヒロインとして登場し、現実的な恋愛物語からファンタジックな展開まで、サーカスらしいバラエティに富んだシナリオが魅力です。
一年中桜の咲く初音島が舞台ですが、季節は冬。クリスマスパーティーやスキー合宿など、冬らしいイベントが盛りだくさんな内容。
冬なのに桜が咲いているというのも逆に面白くてダカーポらしいシチュエーションですね。
『G線上の魔王』(あかべぇそふとつぅ 2008年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
---|---|---|---|
あかべぇそふとつぅ | るーすぼーい | 有葉 | 2008.5.29 |
学生の傍ら、裏のビジネスで大金を動かす主人公・浅井京介がかつての幼馴染・宇佐美ハルと十年ぶりに再開。自称”勇者”のハルが狙う敵は、人間社会の崩壊を望む謎の人物、通称”魔王”だった…。
『車輪の国、向日葵の少女』で鮮烈デビューを飾ったシナリオライター”るーすぼーい”さんによる作品で、今作も”るーすぼーい”らしさは健在。
粉雪が舞う冬の街で繰り広げられる、ハルと魔王との息詰まる頭脳バトルはハラハラしっぱなし。
派手なアクションが無くても熱く燃えることのできる作品です。
『WHITE ALBUM2』(Leaf 2010年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
---|---|---|---|
Leaf | 丸戸史明 | なかむらたけし | 2010.3.26 |
エロゲー界隈では「冬と言えばホワイトアルバムの季節」と言われるくらい代表的な冬ゲーです。
特に丸戸史明さんがシナリオを手掛けた『ホワイトアルバム2』はシナリオの完成度が非常に高いことでも有名。
物語は主人公の北原春希と学園のアイドル・小木曽雪菜、孤高のピアニスト・冬馬かずさを中心とする三角関係がメイン。ファンからは「二度とやりたくない名作」とまで言われるほど、目をそらしたくなるような辛い展開が連続します。
作中では附属時代と大学生時代、そして社会人時代というように長い時間をかけて描かれるのですが、全ての時代において季節は冬。要所要所で雪の降る街を舞台にしているので、深々と雪の降る時期にプレイしてもらいたいですね。
『はつゆきさくら』(SAGA PLANETS 2012年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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SAGA PLANETS | 新島夕 | ほんたにかなえ とらのすけ 他 | 2012.2.24 |
不良学生の主人公が不思議な少女と出逢うところから始まるファンタジックストーリー。
タイトル通り初雪の降る季節から桜の咲く卒業の季節までを描く、冬ゲーの代表的な作品です。
共通ルートから各個別ルートにかけて少しずつ謎が明らかになっていき、最終ルートでは新鮮な驚きと感動が待っています。
Key作品のような感動できるシナリオを求めている人におすすめ。
作品のテーマは「卒業」ですが、数ある学園物の中でもここまで卒業を意識した作品は意外と少ないんですよね。
fripSideの歌う主題歌「HesitationSnow」も超名曲。サントラはぜひ手に入れましょう。
『ChuSingura46+1 -忠臣蔵46+1-』(インレ 2013年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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インレ | 葉山こよーて | ぬい | 2013.5.31 |
日本人にはおなじみの「忠臣蔵」をテーマにした作品です。
現代の学生である深見直刃が突然元禄時代の赤穂藩にタイムスリップ。大石内蔵助をはじめ藩士の多くがなぜか女の子になっている世界を舞台に、最初は戸惑っていた主人公も吉良上野介を討つべく藩士たちと一緒に立ち上がります。
忠臣蔵と言えば冬、冬と言えば忠臣蔵。
討ち入りの日の約2年前からスタートする通年の物語ですが、やっぱりクライマックスは元禄15年12月14日。雪の降り積もった吉良邸までの道を、揃いの装束で身を固めた四十七士が静かに歩いて行く姿は何度見ても絵になりますね。
この作品は本当に歴史が好きなクリエイターさんが作っているので、単なる女体化もので終わることなく歴史考証も意外としっかりしているため、忠臣蔵入門としてもおすすめの作品です。
『見上げてごらん、夜空の星を』(PULLTOP 2015年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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PULLTOP | 紺野アスタ 高嶋栄二 | 八島タカヒロ 基井あゆむ | 2015.12.18 |
子どもの頃、星を観ることが好きだった主人公。いつしか星を観ることをやめてしまっていたが、かつて一緒に星を観ていた幼馴染と再会することにより、再び夜空を見上げる日々が始まる…。
爽やか青春物語が得意なPULLTOPによる天体観測物語。星って”見る”ものではなく”観る”ものなんですね。
天体観測に一番適している季節は冬。夜が長い上に、雲も少なく空気も澄んでいて、何より鮮やかな星がたくさん見られます。
実は私も小学生のころは星が大好きで、よく近所の友達と一緒に望遠鏡を覗いたりプラネタリウムに行ったりしていました。みんな今頃どうしてるのかなぁ…。
『アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-』(きゃべつそふと 2018年)
ブランド | シナリオ | 原画 | 発売日 |
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きゃべつそふと | 冬茜トム | 梱枝りこ | 2018.11.30 |
壁に囲まれた町でクリスマスに起きた惨劇を回避するために、主人公が時間をさかのぼって何度も同じ時間を繰り返す”ループもの”の物語。
序盤から伏線が巧妙に張り巡らされているので、終盤のネタばらしのときは非常に気持ちの良いカタルシスを得られます。
主に繰り返すのが12月の約1ヶ月間なので、是非この作品は12月にプレイしましょう。
タイトルにもなっている「アメイジング・グレイス」を始め、「Jingle Bells」や「We Wish You A Merry Christmas」といったクリスマスソングがBGMに使われていて、クリスマスの雰囲気を満喫することが出来ます。
冬を舞台にしたいわゆる”冬ゲー”は、肌の露出度を高くしたり夏休みという汎用性の高い期間のある”夏ゲー”と比べると、美少女ゲームとしては華やかさに欠 けるところがあるかもしれません。確かにちょっと地味な印象を受けるのは否めませんが、そのぶんクリスマスという降雪率100%の季節感たっぷりなイベン トがあるので冬にプレイするにはぴったりかと。
個人的には冬に夏ゲーをプレイするのはアリだけど、夏に冬ゲーをプレイするのはちょっともったいないような気がしますね。
この他にも冬を舞台にした作品はたくさんあるので、ErogameScape等で探してみると幸せになるかもしれません。
皆さんの冬ゲーライフの一助になれば幸いです。