はっちゃけた設定が魅力な<みなとそふと>製作による『真剣(マジ)で私に恋しなさい!』。略称は『まじこい』。
萌えゲーアワード2009にて大賞部門銀賞、シナリオ賞・主題歌賞金賞、ユーザー支持賞銀賞受賞。
今作のコンセプトは”ヒロイン全員武士娘”。正確には武士というより武人という感じですが、どのヒロインもやたら強く、他のサブキャラも腕に覚えのあるキャラばかりなので事あるごとにバトルが発生する展開になります。例えが古くてなんですが、どことなく高橋留美子の『らんま1/2』を彷彿とさせる格闘ラブコメです。
物語は子供のころから一緒に遊んできた幼馴染7人と新たに加わった2人の仲間と共に、一度しかない学園生活を面白おかしく過ごす、笑いと友情と青春と情熱の物語。
前半は漫画的なバトル要素で熱くなり、後半は10代後半の少年少女たちが抱えた悩みや葛藤を描き、最後はまたどでかい花火を上げるという、非常にバランスのとれた作品になっています。
そしてなりより特筆すべきはキャラクターを演じる超豪華声優陣。エロゲー界隈で活躍されている方はもちろんのこと、一般のアニメや吹き替え映画で良く聴くあの声(にそっくりな声)の持ち主が数十人も登場します。
はっきり言ってこの豪華さは異常。00年代後半という一番エロゲ界隈が盛り上がり、多くの作品がTVアニメ化していた時代ならではの作品であり、おそらく今後二度とここまでキャストが豪華な作品はつくられないでしょう。
- はっちゃけた設定のバトルラブコメ
- 仲間と過ごす熱い友情と青春
- 多彩なキャラクターと超豪華声優陣

あらすじ
――なにげない集まりが、かけがえのない時と知らずに俺達は過ごしていた。
川神学園、2年生の直江大和には大切な仲間達がいた。
男4人と女3人。幼い頃から一緒にバカやって今まで育ってきた。
色々あったけど、今でも仲良しの皆。心地よい空間。
そこに新たな仲間2人が加わり、より周囲は賑やかになっていく。
しかもメンバーの女性は全て武道を嗜み、血も武士の系譜という頼もしい構成。
凛々しい侍娘たちに負けずに頑張れ、男達。
2009年4月、物語が動き始める――
購入ガイド
タイトル | 対応OS | 発売日 | 入手難度 |
---|---|---|---|
真剣で私に恋しなさい!! | 2000 XP Vista | 2009.08.28 | 易 |
真剣で私に恋しなさい! S | XP Vista 7 | 2012.01.27 | 易 |
真剣で私に恋しなさい! R | PS3 | 2012.3.22 | 易 |
真剣で私に恋しなさい! A | XP Vista 7 8 | 2016.12.22 | やや難 |
まず最初に発売された本編の無印は紙製パッケージで、表面が和紙のようにざらっとしています。初回版にはブックレットが付きますが、初回版と通常版ではパッケージ絵が異なっているので判別もしやすいかと。ちなみに中古価格はなぜか通常版のほうがちょっとだけ高いことが多いです。
『~S』は本編の後日談を描いた続編。登場キャラや攻略ヒロインも増えています。これも初回版にはブックレットが付きます。一応通常版もありますがショップで見かけるのはほとんど初回版です。
『~R』は一般向けのコンシューマ版。無印の内容に加えて麻雀やカードゲームといったミニゲームが追加されています。
『~ A』はSからさらに登場キャラを増やしたファンディスク。DL版で先行販売された『A-1』~『A-5』の5本を1つにまとめたパッケージになります。こ ちらは初回版と特装版があり、特装版はタペストリーや色紙等のグッズが同梱されたかなり大きなパッケージです。ちなみに『~A』のDL版はバラでしか買うことが出来ないので、全部プレイすると結構値が張ります。困ったことにパッケージ版も流通量が少ないせいか初回版・特装版共に中古価格が定価以上というプレミア商品になってるんですよね…。
今から買うなら中古パッケージを推奨。本編は流通量も多いので入手性も問題ないと思います。中古価格は初回版がだいたい2000~4000円くらい。古いソフトのわりに結構価格が上下します。
コンシューマ版以外はDL販売もされていて、特に無印はメインヒロインの個別シナリオ5ルートを最後まで収録した体験版が無料でダウンロードできます。メチャメチャ太っ腹な体験版ですが、ぶっちゃけこの体験版の後に残りのルート目的で本編を買おうとするとどうしても割高感があるので、最後までプレイするつもりなら最初からパッケ版の本編買った方がいいかも。DL版はそんなに安くないですし、みなとそふと作品はめったにセールにならないんですよね。
システム
ゲームエンジンは戯画のものを使っています。戯画の『この青空に約束を』とUIから効果音まで全て同じ。ウインドウのデザインがちょっとアレンジされてるくらい。
非アクティブ化してもバックグラウンドで動作させることが出来ます。
画面サイズは800×600の4:3ですが、仮想フルスクリーン機能があるのでワイド画面のディスプレイでもアスペクト比を保ったままフルスクリーンでプレイすることが可能です。
その他基本的なシステムはだいたい搭載しているので、10年以上前のソフトながら今からプレイしてもほぼ不満はありません。
OSがVistaまでしか対応していないのが心配どころですが、Erogamescapeの報告を見る限りWindows10でもだいたい動くみたいですね。心配な人は公式サイトで配布してる体験版を動かしてみるのも良いかもしれません。
この作品独自の演出として、ゲーム終了時に登場キャラによるちょっとした掛け合いが流れます(OFFにすることも可能)。全部で106種類あるんですが、ランダムで流れるため全て見るのはほぼ不可能かも。
シナリオ

企画及びシナリオ担当はみなとそふと代表のタカヒロさん。
物語は主人公・大和を始めとする幼馴染7人組”風間ファミリー”に新たな仲間2人を加えた9人でバカなことやって遊んだり、喧嘩したり、恋をしたり、他のクラスと決闘したりする格闘青春ラブコメ。
タカヒロさんの過去作である『つよきす』や『君が主で執事が俺で』と世界観や雰囲気を共通するので、それらの作品が好きな方はすんなりと入り込めると思います。
今作は戦闘シーンがド派手でぶっ飛んだ描写も多いですね。特に百代が絡むシーンでは普通に空を飛んだり手からエネルギー弾を飛ばしたりするドラゴンボール的な展開が出てくるので、最初はちょっとびっくりするかも。
テキストは基本的に面白おかしく、明るい雰囲気で学園生活を楽しめます。ギャグシーンも非常に笑えるんですが、エロゲーやアニメのパロディネタや”中の人”ネタも多いので、当時(00年代後半)のオタク界隈の知識がないと「何を言ってるのかわからない」ということもありそうです。
オタクネタ以外にも当時の時事ネタがちょいちょい出てきます。”定額給付金”とか”学校裏サイト”なんてのは今の子はわかんないかも。
■真剣で私に恋しなさい!元ネタ@ ウィキ
グラフィック

原画&キャラクターデザインはwagiさん。
イベント絵は全部で90枚。うちHCG(サービスシーンを除く)は36枚くらい。
今回は武士娘がテーマということで、各キャラキリッとした強気な表情が印象的です。特に百代の見下ろすような表情はクセになります(笑
全体的に凛々しさと可愛らしさを両立させた綺麗な絵だと思います。
ただ難点というかなんというか、ぶっちゃけ私服のデザインがちょっとダサいです・・・。ファッションに無頓着そうなキャラが多いのであえてそうしたのかもしれませんが、もうちょっと何とかならなかったものか。制服もちょっと地味ですし。
ちなみに背景CGは川神市のモデルとなった神奈川県川崎市の町並みを忠実に再現したもの。聖地巡礼が捗ります。
キャラクター

川神百代
他のメンバーより一つ年上の3年生。作中最強の戦闘狂。武器は拳。
敵の気を探って察知したり、瞬間的に体の傷を回復させたり、かめはめ波のようなエネルギー砲まで撃てる。
規格外の強さで、まともに戦えるのは九鬼揚羽と祖父の川神鉄心のみ。
川神一子
百代の義妹で川神院門下生。通称ワンコ。武器は薙刀。
大和達の幼馴染で、頭は悪いが武術では頼りになる。好きな言葉は勇猛邁進。
椎名京(みやこ)
大和のことがが好き過ぎる幼馴染。武器は弓。
事あるごとに迫ってくるが、ファミリー以外の人に対しては無口。
黛由紀江
他のメンバーより一つ年下の1年生。通称まゆっち。武器は日本刀。
友達は欲しいが極度の人見知りで、まともに会話できるのは携帯ストラップについているマスコット「松風」のみ。
思い切って大和たちに声をかけた結果ファミリーに加入。
クリスティアーネ・フリードリヒ
主人公のクラスに転入することになるドイツからの留学生。通称クリス。武器はレイピア。
軍人の娘で規律を重んじる少女。日本文化が大好き。プロローグでファミリーに加入。
直江大和
本作主人公で百代の舎弟。
頭が切れるため戦闘ではファミリーの軍師役を担う。
風間翔一
ファミリーのリーダーでイケメンな自由人。通称キャップ。
グループの中では大和と共に最古参メンバーで仲間からの信頼も厚い。
島津岳人
トレーニングを欠かさない筋肉馬鹿。通称ガクト。
男子メンバーの中では最も強い。
師岡卓也
運動が苦手なオタク少年。通称モロ。
ファミリーの中では常識人で突っ込み役。でもキレると怖い。
以上9人が物語の中心となる”風間ファミリー”。毎週金曜の夜には”秘密基地”である廃ビルの一室に集まってロボットのクッキーと共にダベって過ごす決まり。仲間の結束は固いですが、別にファミリー内のみで閉じているわけではなく、普通に他の友達と遊びに行ったりもします。
なんかこういう関係って良いですねぇ。
この他に頼りになるイケメン源忠勝、エロザル福本育郎、大食いなグルメ熊飼満、二次元を愛するオタク大串スグル、今どきのギャル小笠原千花、ロリっ子委員長甘粕真与、ガングロギャル羽黒黒子といったキャラが大和たちと同じ2-Fのクラスメイト。
加えて財閥の御曹司九鬼英雄や不死川心、九鬼のメイド忍足あずみ、頭脳派のイケメン葵冬馬とその親友井上準&榊原小雪、クリスのお目付け役マルギッテ・エーベルバッハ等が所属する選抜クラス2-Sの面々や学園の教師など非常にたくさんのキャラクターが登場します。
どいつもこいつも個性的な上に喧嘩が強いキャラばかりなので、決闘や格闘シーンが非常に盛り上がります。
ボイス
神代岬/浅川悠 | 青山ゆかり/友永朱音 | 海原エレナ/氷青 | 九条信乃/後藤邑子 | 三咲里奈/伊藤静 |
芹園みや/西沢広香 | 鮎川ひなた/阪田佳代 | 猫魅愛/勝生真沙子 | マルコ/亜城めぐ | 北都南/ひと美 |
かわしまりの/瑞沢渓 | 雅弥はるか/水橋かおり | 緒方恵美 | 黒木まゆ/松井菜桜子 | 風音/櫻井浩美 |
まきいづみ/やなせなつみ | 金田まひる/梶田夕貴 | 水捲真魚/千晶まひろ | 松田理沙/力丸乃りこ | 有栖川みや美/高田初美 |
富士爆発/小西克幸 | ボブ松沼/草尾毅 | 真狩千平/鈴村健一 | 山田葵/飯塚昭三 | 野牛博/諏訪部順一 |
間々田司/飛田展男 | 華田英夫/藤田圭宣 | 山口勝平 | 仲達/中村悠一 | 浅野要二/遊佐浩二 |
ほうでん亭センマイ/杉田智和 | 嶋和成/中田譲治 | ほうでん亭らっぱ/福山潤 | 肝付兼太 | 勝どき一分/たてかべ和也 |
塚猿助/塚田正昭 | 井伊由田那/石丸博也 | 鼠後輩/小野大輔 | 久保田景虎/池田秀一 | 比留間京之介/若本規夫 |
縦縞虎太郎/てらそままさき | 子太明/藤原啓治 | ミシェル市山/稲田徹 |
主人公以外フルボイス。
アニメファンなら見てもらえばわかると思いますが、キャストがありえないくらい豪華です。どうやって集めたんだこの面子…。
特に男性声優の豪華さは異常。
一説にはキャストの出演料だけで数千万かかったとか言われてますが、今後これを超える作品は出ないでしょうね。ちなみに別作品の話ですが、久保田景虎さんのギャラは通常の3倍どころではなかったそうです。
続編のマジ恋Sやマジ恋Aではさらに矢尾一樹さん、小山剛志さん、井上和彦さん、小山力也さん、千葉繁さん、立木文彦さん、冬馬由美さん等が出演されてます。有名声優使わないと死んじゃう病か!? しかも名義そのままで!
当然演技の方は文句なし。どの方もベテランらしいさすがの演技です。特に英雄役の仲達さんや準役のセンマイさんあたりはノリノリで演技してる感じが伝わってきます。
ただ熊飼役の山田葵さんは大ベテラン過ぎてさすがに学生役はきついんじゃないかと。おじいちゃんにしか聞こえない・・・。
総理役の比留間京之助さんはいつもの若本ボイスなんですが、総理のモデルが明らかに麻生元総理なのでイメージが違いすぎて違和感がぬぐえませんでした。
メインヒロイン5人の配役はエロゲ専業の方2人、兼業の方3人といった感じでしょうか。
中でもクリス役の三咲理奈さんの演技は個人的にすごく好き。 他の方はいかにもゲーム的な演技(決して悪いわけではなくエロゲーではそれが普通)なんですが、三咲さんの演技は凄く自然で聴きやすく、クリスというキャラにもぴったり合ってます。なんというかゲームメインの声優さんがプレイヤーに向けて演技しているのに対し、三咲さんの演技ってちゃんと他のキャラに語りかけてるように聞こえるんですよね。
BGM
ボーカル曲を除いた曲数は48曲。
良い意味でエロゲらしいオーソドックスな曲が多いので安心して聴くことができます。
お気に入りはこれから戦闘というときに流れる『出陣する武士娘』。まるでSLGのユニット編成画面で流れるような熱い曲です。
EDテーマのアレンジながら戦闘前の盛り上がりに使われる『天上天下唯我独尊』も最高。
主題歌
タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 歌 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
「愛で斬るなら痛くな~い!」 | 畑亜貴 | 高田暁 | 百代・一子・京・由紀江・クリス | OP | |
「武士」 | きただにひろし | きただにひろし | 鈴木マサキ | きただにひろし | 挿入歌 |
「茜空 ~それが僕らの世界だった~」 | KOTOKO | C.G mix | C.G mix | KOTOKO | ED |
「冬花火」 | 氷青 | 氷青 | 谷上純三 | 氷青 | ED |
OPテーマはメインヒロイン5人が歌うキャラソン。ラブコメにふさわしい明るい歌詞と曲調です。
EDテーマ「茜空」はバカやってた青春時代を振り返るようなしっとりとした名曲。なんというかいかにもI’veらしい曲です。
グランドEDテーマ「冬花火」も負けず劣らずの名曲なんですが、なんと歌うのはPS3版一子役の氷青さん。言われるまで気付きませんでした。しかもメチャメチャ歌うまい!
そしてラストバトルで流れる挿入歌「武士(もののふ)」を歌うのはなんとアニソンシンガーきただにひろしさん! 良い意味で場違いなほど激熱な曲です! ここだけスーパーロボット対戦か!!
ありがたいことに全てのボーカル曲はMUSIC MODEでFULLバージョンを聴くことができます。ただOPテーマだけ何故かクリスのソロバージョンのみ。なんで!? いやクリスバージョンが聴けるのはうれしいけど!
ボーカル曲は市販のサントラには収録されておらず、配信もされていません。唯一手に入るのは予約特典として同梱された『まじこいソングCD』のみ。中古ショップではたま~にしか見かけませんが、値段も安い(数百円程度)ので見かけたら是非ゲットしましょう。
「愛で斬るなら~」のみシングルカットされてますが、「Anime Cast Ver.」という体裁になっています。アニメ版のキャストに変更になってるのか~。残念だな~(棒
ムービー
OPムービーは全編アニメーション。制作はスタジオ雲雀。
格闘ラブコメらしく格闘シーンと学園シーンが織り交ざった楽しいムービーです。
キャラデザはゲームの原画に沿ったもので違和感もなく、クオリティ自体も非常に高い完成度だと思います。
残念ながらムービー鑑賞モードはありませんが、インストール先のムービーフォルダに生で格納されているのでそのまま見ることができます。
攻略

プロローグ的な物語が終わった後、作中で5月に入ったらヒロイン選択画面が毎日出るようになり、その選択次第で個別ルートに分岐します。
狙ったヒロインを選ぶだけなので迷うことはないかと。ヒロインのアイコンの下にある丸い印が残りのイベント回数を表していて、これがなくなった時点でそのヒロインへの分岐が確定します。
プレイ時間はゆっくりやって初回プレイに15~20時間、フルコンプまでは50~60時間くらい。結構ビックボリュームです。
以下、構成について解説するため事前情報無しでプレイしたい方は読み飛ばしてください。
初回プレイではメインの5キャラから選ぶことになります。
1キャラでもクリアするとサブキャラ(男性キャラ含む)5人のルートが解放。
メインキャラ5人をクリアすると最終ルート(通称”リュウゼツラン”ルート)が開放されます。
推奨攻略順は特にありませんが、とりあえず最終ルートの前に個別ルートは全て終わらせておきましょう。さしあたりメインキャラ5人→サブキャラ→最終ルートの順番が無難かと。
メインキャラの順番も特に気にしなくて良いとおもいますが、私はクリス→まゆっち→一子→都→百代の順でやりました。
クリスを除くメインキャラの個別ルートをクリアするとおまけモードにそれぞれのアフターシナリオが、最終ルートをクリアするとスタッフメッセージを読むことが出来ます。
Hシーン

シーン回想モードに登録されるHシーンは全部で20個。メインキャラ1人あたり3~4回で残りはサブキャラになります。
行為自体はオーソドックスなもので、変な嗜好はありません。主人公の大和が1シーンあたり平気で3~4回くらい達するので尺はやや長め。若いなぁ・・・。
サブキャラのルートにも1回ずつHシーンがあるんですが、なんと小梅先生(CV.猫魅愛さん)ともHします! もちろんあの声で! レ〇アさんっぽい人が喘ぎます!!
正直これが一番驚いたんですが、調べてみたらこの声の方、これまでにもちょいちょいエロゲ出てたんですね。
感想

豪華声優陣が話題になるこの作品ですが、プレイしてみると意外にも(といっては失礼ですが)シナリオも良いんですよね。
序盤のプロローグでは仲間との絆をしっかりと描き、中盤にかけてはライバルである2-Sの面々とハチャメチャで楽しい勝負を繰り広げ、個別ルート後半では一気にシリアスモードへ。
個別ルートのテーマも進路のことだったり、友人関係や親子関係といった年齢相応の悩みに正面から向き合うため、終盤は結構真面目なお話です。
そして最後は仲間たち全ての力を結集して強大な敵に立ち向かうという、熱い王道ストーリー。こういう少年漫画的な展開大好き。
百代の強さが異次元すぎて一人ドラゴンボールだったり、ギャグシーンのネタが古い上に細かすぎて伝わり辛かったりと、やや人を選ぶきらいはありますが、あまり深いこと考えずに”何でもあり感”を楽しむべき作品なんじゃないかと思います。
それにしても風間ファミリーのような幼馴染っていいものですね。週に一度特定の場所に集まって、特に何をするでもなくみんなでだべったりゲームしたりダラッ としたりする。それでいて仲間の結束は非常に強く、1人がピンチになったら全員で助ける。大人になったら当然みんなバラバラになってしまうけど、だからこ そ今の時間を全力で楽しむ。これぞ青春!といった感じで憧れます。