雑記

NECのゲーミングPCについて思うこと

人って、エロゲーをやってると大体年に1~2度くらい「コイカツやりたい症候群」を発症するときがあると思うんですよ。

「コイカツ」というのは↓こんな感じで、

自由に女の子の3Dモデルを作ってHすることができる上、作ったキャラはネットで配布することも出来るという、イリュージョン製作の3Dエロゲ。
ネットで”コイカツ キャラカード”でググると、オリジナルキャラからアニメや漫画の版権キャラまで膨大な数がヒットするという、日本が世界に誇る文化です。Yes!クールジャパン!
※一応、版権キャラの配布は著作権的にグレーな部分があります。少なくとも公式には認められていません。

ただ「コイカツ」をプレイする上でハードルとなるのがパソコンのスペック。
3Dキャラをグリグリ動かす関係上、普通に量販店で売ってる家庭用のパソコンではスペック不足で満足に動かすことができません。
3Dゲームをプレイするためには、自分でパーツを組み上げる”自作PC”に挑戦するか、ゲーム用にカスタマイズされた”ゲーミングPC”を買うかのどちらかになります。

私も何かいいゲーミングPCないかなと色々物色していたんですが、そんな中、NECがゲーミングPCを発売するというニュースを目にしました。

NECPCがゲーミングPCに参入 エントリー向けゲーミングデスクトップ「LAVIE GX」を7月14日発売 (ITmedia)

NECといえばかつてはPC-98(キュー八チ)で国内市場をほぼ独占した国内有数の企業。PC部門は2000年代に海外資本(Lenovo)の傘下に入りましたが、今でも富士通と並んで一定の人気のある老舗メーカーです。

ただ問題なのはそのスペックと値段設定。

モデル名LAVIE GX PC-GX750EABLAVIE GX PC-GX550EAB
OSWindows11 HomeWindows11 Home
CPUCore i7-12700FCore i5-12400F
メモリ16GB16GB
SSD1TB512GB
グラフィックボードGeForce RTX 3060Radeon RX6400
付属品キーボード マウス ヘッドセット
Xbox ワイヤレス コントローラー
キーボード マウス ヘッドセット
Xbox ワイヤレス コントローラー
価格302,280円219,780円

価格はビックカメラを参考

…うん、高い。
実際に購入するとなるとポイントやらクーポンやらでもう1割くらい安くなると思いますが、それでも高いですね。
ネットでの評価も「情弱老人向け」とか「3060でゲーミングとかギャグか?」とか、まぁ結構辛らつなコメントが多い感じ。

NEC、PC-9801以来のゲーミングPC“再参入” Core i7/RTX 3060で274,340円(痛いニュース)

確かに似たようなスペックなら他社からもっと安いモデルが買えます。

メーカーサードウェーブ(ドスパラ)サードウェーブ(ドスパラ)マウスコンピュータLenovo
モデル名GALLERIA XA736-1100GALLERIA RA516S-1500G-Tune GT-NGM127R36IdeaCentre Gaming 570i
OSWindows11 HomeWindows11 HomeWindows 11 HomeWindows 11 Home
CPUCore i7-12700Core i5-12400Core i7-12700Core i7-12700F
メモリ16GB16GB16GB16GB
SSD1TB500GB1TB1TB
グラフィックボードGeforce RTX 3060Geforce GTX 1660 SUPERGeForce RTX 3060GeForce RTX 3060
付属なしなしキーボード マウスキーボード マウス
価格239,800円189,800円229,800円239,800円

今はi7+3060だと24万くらいが相場みたいなので、それと比べると大体6万ちょっと高いことになります。NECのものはワイヤレスコントローラーとヘッドセットがつきますが、まぁ多分そんなに高級なものではないでしょうから、それを差し引いても5万くらい割高。
現役でゴリゴリやってるPCゲーマーの方からしたら、今回のNECのゲーミングPCは検討にすら値しないモデルかもしれません。

ただ私はこのNECのゲーミングPC、結構アリなんじゃない?と思ってます。
実際に買うかどうかはちょっと微妙ですが、そこそこ買う人っていると思うんですよ。

NECというブランド力

まずこれがデカい。なんだかんだでNECというネームバリューはそれなりの価値があります。
特に40代以上の元パソコン少年は「パソコン=NECの98」と刷り込まれている人も一定数いるはず。

も ちろん今のNECのパソコン(Lavie)は当時の98とは全く別物ですし、そもそも今はNECが直接作っているわけではない(Lenovo傘下の子会社 が製造)ので純粋にNECのパソコンと言えるかどうかも微妙ですが、やはり国内においてNECというブランド力はかなり強い。地方の家電量販店でもNEC のパソコンって必ず売ってますからね。

もし同じ値段とスペックでもブランドが「Lenovo」だったら多分買わない。NECだから少々高くても買う、という人も多いはずです。”ブランド”ってそういうものですしね。
「ブランドなんて気にしない。安くて高性能のPCが欲しい」という人はそもそもこのパソコンのターゲットではありません。

ゲーミングサポート

そして特徴のひとつが至れり尽くせりのサポート体制。
PC自体の設定やトラブル等のサポートはもちろんのこと、ゲームのインストールの仕方やプレイ内容に関することまで24時間365日対応するというメチャメチャ過保護(褒め言葉)なサポートです。
このサポートに「コイカツは”無印”と”サンシャイン”どちらを買うべきですか?」って訊いたらどうなるんだろう…。

最近の若い子はPC持ってないという人も多いらしいので、こういうサポートは有用かもしれませんね。普通の人は「グラボって何?」ってレベルでしょうし。
情強の人からすれば「そんなのネットで調べれば良いじゃん」と言ってしまいがちですが、右も左もわからない人に「自分で調べろ」というのは結構酷な話ですし、”何かあったときにワンストップで訊ける”というのは有難いんじゃないかと。

ただこれはNECが最初ってわけではなくて、同様のサポートはすでにLenovoが始めてるんですよね。というかサポート業務は多分Lenovoと共通なんだと思います。

ただNEC好きなら即買いか、といわれるとそうでもなくて、ちょっといまひとつな面もあるんですよね。

ディスプレイ別売

まずはこれ。このモデルは基本的にディスプレイが別売りです。
もちろん直販モデルだとオプションでディスプレイを追加することはできますが、どうせならセットにして欲しかった。

いや、わかるんですよ? 普通ゲーミングPCはディスプレイ付いてないのが当たり前ですし、サイズや形状の好みもあるでしょうから自由に選ばせたかったのかもしれない。
でも多分パソコン初心者さんにいきなり「適切なディスプレイ選べ」とか言われてもわかんないと思うんですよ。応答速度とかリフレッシュレートとかコントラスト比とか、ディスプレイのスペックって何気に込み入ってますし。

「買ってすぐプレイできる」を謳うのであればディスプレイも付けたほうが良かったかも。NECの中の人は「リビングのTVで楽しむ人もいるから」と言ってますが、ゲーミングPCを家のテレビに繋ぐ人ってあんまりいないでしょうし。
なによりこのPCを買う層ってディスプレイにも”NEC”のロゴがついてて欲しいと思ってるはず。

サポートが1年のみ

例の至れり尽くせりのゲーミングサポート、期間が1年だけなんですよね。まぁ1年もやれば大概のことはできるようになるのかもしれませんが、初心者さんに安心を与えるという意味でももう1~2年くらい面倒見てあげても良かったと思うんですよ。

PCゲームってコンシューマと比べると、不具合やトラブルの起こる確率が結構高いですからね。何がしかのトラブルにあったことのない人のほうが珍しいんじゃないかと思うくらい。しかもこういうトラブルって大体サポートが切れた後にやってくるんですよね。
初心者さんがわずか1年でトラブルを自力解決できるようになるかというとちょっと微妙ですし。それまで学校以外でパソコン触ったことがなければなおさら。

結局売れるの?

さすがにベストセラーにはならないと思います。そもそもデスクトップPC自体あまり売れない時代ですし。1年後にはしれっとラインナップから消えていて、「そういえばそんなPCあったね~」なんて言われてるかもしれません。
ただ買う人は一定数いそうな気がします。

多分NECとしてもそんなに本腰入れて売り出そうという気はなくて、ちょっと試しに参入してみようかなというだけな感じ。ぶっちゃけタワー型のPCってケース以外はほとんど既製品でしょうから、開発コストもあんまりかかってなさそうですし。

むしろちょっと発表しただけで良くも悪くもこれだけ話題になってくれたんだから、マーケティング的な面から言えばある意味成功なのかも。

まぁこんだけ書いといて私は買わないんですけどね。
でもコイカツはやりたいなあ・・・。

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