
2000年前後くらいからエロゲーにもキャラクターボイスが付き始めて20年余り。
これまで数多くの声優さんがその名演で我々をいろんな意味で楽しませてくれましたが、同時にどんどん新しい声優さんが出てくるのも世の理。
お見合いの席で好きなエロゲ声優を聞かれたときに、「やっぱ北都南ですよね~」なんて答えてたらおっさん扱いされそうです。いや、ペー姉さんは偉大だけど、最近の声優さんも押さえておきたいところ。
でも私、最近の声優さんについては誰ががどの程度活躍してるかよく把握してないんですよね。なんとなくよく聞く声だなぁ~という程度で。
というわけで(?)、エロゲー声優さんの年別の出演本数を調べてみることにしました。
集計にあたってはErogameScapeのユーザー作成SQLから「こえでおしごと!ver3.0.0」を使わせていただきました。これ、声優さんごとにグラフ化もされるのでめっちゃ便利です。
ただ今回の集計はあくまでErogameScapeに登録されてる作品を集計しただけのものなので、実際の出演本数とは多少異なると思います。リメイクや完全版も別作品として登録されてますし。
例えばWikipedia等だと年間の最多出演は風音さんということになっていますが、ErogameScape上では北都南さんで、風音さんはそんなに伸びてません。
また名義違いは基本的に別人として扱われていますが、同一人物だと公言している方(民安ともえさん等)は統合されているっぽいです。
まぁ一つの目安として参考にしてください。
ちなみに名前の後の数がその年の出演本数。
とりあえず5年ごとにまとめてみました。
2000年~2004年
| 2000年 | 2001年 | 2002年 | 2003年 | 2004年 | |||||
| 北都南 | 20 | 北都南 | 35 | 北都南 | 57 | 北都南 | 80 | 一色ヒカル | 68 |
| 海原エレナ | 20 | 長崎みなみ | 32 | 長崎みなみ | 45 | 乃田あす実 | 50 | 北都南 | 66 |
| 涼森ちさと | 18 | 草柳順子 | 19 | 海原エレナ | 42 | 児玉さとみ | 49 | 草柳順子 | 62 |
| 春日アン | 17 | 芹園みや | 18 | 西田こむぎ | 31 | 金田まひる | 44 | 金田まひる | 57 |
| ダイナマイト☆亜美 | 17 | 日向裕羅 | 18 | 草柳順子 | 29 | 長崎みなみ | 44 | 児玉さとみ | 57 |
| 天天 | 17 | 鳥居花音 | 18 | 金田まひる | 29 | 草柳順子 | 39 | 榎津まお | 51 |
| 芹園みや | 16 | 歌織 | 17 | 児玉さとみ | 26 | 青山ゆかり | 32 | 長崎みなみ | 49 |
| 青山ゆかり | 16 | 須本綾奈 | 17 | 須本綾奈 | 26 | カンザキカナリ | 32 | 楠鈴音 | 41 |
| 紫苑みやび | 16 | 南雲涼 | 17 | 乃田あす実 | 24 | 楠鈴音 | 31 | 青山ゆかり | 39 |
| 岩泉まい | 15 | 天天 | 16 | 歌織 | 23 | 海原エレナ | 29 | 西田こむぎ | 38 |
大 正 義 北 都 南
いや、うん、わかっちゃいたけど北都南さん強すぎ。まさにレジェンド。
特に2003年の出演本数は80本とぶっちぎり。今回の集計では最多です。計算上4~5日に1回はあのビブラートボイスで喘いでいることに。
ほかの年ではそこまで突出はしていないものの、トータルではかなり出まくっていますね。多分この時代で北都南さんの声を聴いていないエロゲプレイヤーはいないでしょう。
その北都南さんを2004年に1位の座から引きずり降ろしたのが、もう一人のレジェンド・一色ヒカルさん。00年代は実質この2人が業界を引っ張っていた感じです。
その他の声優さんも長崎みなみさんや児玉さとみさんなど、今となってはちょっと懐かしい名前がたくさん見られます。
まさにボイス付きエロゲ黎明期を支えてきた仕事人たち。がちゅみり楽しかったなぁ…。
2004年~2009年
| 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | |||||
| 一色ヒカル | 76 | 一色ヒカル | 68 | 一色ヒカル | 61 | かわしまりの | 53 | かわしまりの | 56 |
| 北都南 | 68 | 北都南 | 63 | 北都南 | 58 | 風音 | 52 | 青葉りんご | 52 |
| 金田まひる | 56 | 榎津まお | 50 | かわしまりの | 57 | 草柳順子 | 51 | 桜川未央 | 45 |
| かわしまりの | 48 | 金田まひる | 47 | 風音 | 55 | 一色ヒカル | 45 | 芹園みや | 43 |
| 楠鈴音 | 46 | まきいづみ | 46 | 草柳順子 | 52 | 桜川未央 | 45 | 民安ともえ | 40 |
| 草柳順子 | 43 | 風音 | 46 | 金田まひる | 49 | 金田まひる | 43 | ヒマリ | 38 |
| 榎津まお | 39 | 草柳順子 | 45 | 榎津まお | 41 | まきいづみ | 42 | 風音 | 38 |
| 芹園みや | 36 | かわしまりの | 41 | 民安ともえ | 41 | 芹園みや | 40 | まきいづみ | 37 |
| 青山ゆかり | 36 | 青山ゆかり | 39 | 芹園みや | 40 | 楠鈴音 | 39 | 一色ヒカル | 35 |
| 紫苑みやび | 35 | 楠鈴音 | 38 | みる | 39 | みる | 35 | 小倉結衣 | 35 |
00年代後半も引き続き一色&北都の2人が引っ張っていく感じです。
そんな中、2008年に二強の一角・北都南さんが病気のため出演本数が激減。やっぱり喉を酷使しすぎたのでしょうか。
そして1位に躍り出たのはかわしまりのさん。しまりのさんは世代的には一色ヒカルさんとそんなに違いはないのですが、この先ずっと出演し続けていく非常に息の長い声優さんです。
その他のメンツも大きな変動がなかった00年代ですが、2009年を境に状況が一変。青葉りんごさんやヒマリさんといったニューフェイスが登場し、ついにエロゲ声優界にも世代交代の足音が聞こえてきました。
2010年~2014年
| 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | |||||
| 青葉りんご | 54 | かわしまりの | 55 | ヒマリ | 60 | 御苑生メイ | 62 | ヒマリ | 66 |
| かわしまりの | 48 | ヒマリ | 49 | 御苑生メイ | 59 | かわしまりの | 52 | 御苑生メイ | 56 |
| 桜川未央 | 44 | 桜川未央 | 48 | かわしまりの | 57 | ヒマリ | 51 | 手塚りょうこ | 47 |
| 芹園みや | 40 | 青葉りんご | 40 | 大高あまね | 43 | 大高あまね | 51 | 小倉結衣 | 35 |
| 御苑生メイ | 36 | 小倉結衣 | 39 | 桜川未央 | 40 | 桜川未央 | 35 | 大高あまね | 35 |
| 春日アン | 36 | 香澄りょう | 38 | 民安ともえ | 38 | 有栖川みや美 | 33 | かわしまりの | 34 |
| 小倉結衣 | 35 | 貴坂理緒 | 38 | 青葉りんご | 36 | 東かりん | 32 | 花澤さくら | 32 |
| 香澄りょう | 35 | 御苑生メイ | 34 | 東かりん | 35 | 鈴谷まや | 30 | 野々村紗夜 | 32 |
| 北都南 | 34 | 鈴音華月 | 32 | 涼貴涼 | 33 | 手塚りょうこ | 29 | 唯香 | 31 |
| 東かりん | 33 | 夏野こおり | 30 | 金松由花 | 31 | 小倉結衣 | 29 | 片倉ひな | 30 |
2010年代に入って上位に来るのは、大ベテランとなったしまりのさんに加え、ヒマリさん、メイメイこと御苑生(みそのお)メイさん。
メイメイさんはエロゲ声優ラジオ「がっちゅみりみり放送局」でデビューした声優さんで、00年代中盤くらいから出演し続けていたベテランさんですが、10年代に入って一気に増やしてきました。
その他の面子は00年代とだいぶ様変わりしましたね。しまりのさんと並ぶ大ベテランの桜川未央さん以外は結構ランキングの出入りが激しいです。
そんな中2014年前後に頭角を現してくるのが、新たな次世代声優・手塚りょうこさんと花澤さくらさん。世代交代早くね?
2015年~2019年
| 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |||||
| 御苑生メイ | 55 | 手塚りょうこ | 43 | 手塚りょうこ | 34 | 綾音まこ | 30 | 花澤さくら | 29 |
| 手塚りょうこ | 52 | 御苑生メイ | 37 | 御苑生メイ | 31 | 手塚りょうこ | 25 | 綾音まこ | 26 |
| ヒマリ | 43 | ヒマリ | 34 | 秋野花 | 30 | 風花ましろ | 25 | くすはらゆい | 23 |
| 秋野花 | 43 | 大山チロル | 30 | 唯香 | 29 | 花澤さくら | 24 | 飴川紫乃 | 23 |
| かわしまりの | 40 | 唯香 | 28 | ヒマリ | 27 | 唯香 | 23 | 風花ましろ | 22 |
| 花澤さくら | 36 | かわしまりの | 27 | 橘まお | 27 | くすはらゆい | 23 | 手塚りょうこ | 20 |
| 大山チロル | 31 | 秋野花 | 27 | かわしまりの | 26 | 橘まお | 22 | 御苑生メイ | 18 |
| 桜川未央 | 27 | 八尋まみ | 27 | 風花ましろ | 25 | 八尋まみ | 22 | ヒマリ | 17 |
| 葵時緒 | 27 | 橘まお | 26 | 大高あまね | 23 | 御苑生メイ | 21 | 桃山いおん | 17 |
| 藤森ゆき奈 | 26 | 上田朱音 | 26 | 榛名れん | 23 | 奏雨 | 21 | 榛名れん | 15 |
2017年まではメイメイさんと手塚りょうこさんの二強。
しまりのさんや桜川さんらベテラン勢が順位を落としていく中、ヒマリさんや秋野花さん、綾音まこさん、くすはらゆいさん、花澤さくらさんといった人気声優さんが名を連ねます。
いやそれにしても出演本数少なすぎ! これまでもじわじわと減ってきていましたが、2018年以降はついにトップでも30本以下となってしまっています。大丈夫なの?(声優さんの生活的に)
2020年~2024年
| 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |||||
| 花澤さくら | 23 | 御苑生メイ | 23 | 御苑生メイ | 26 | 御苑生メイ | 27 | 蒼乃むすび | 35 |
| 歩サラ | 23 | 月野きいろ | 22 | 小波すず | 22 | 綾音まこ | 19 | 歩サラ | 26 |
| 風花ましろ | 21 | 歩サラ | 21 | 北大路ゆき | 21 | 歩サラ | 19 | 御苑生メイ | 21 |
| 手塚りょうこ | 20 | あじ秋刀魚 | 20 | 手塚りょうこ | 20 | 手塚りょうこ | 18 | 手塚りょうこ | 21 |
| あじ秋刀魚 | 20 | 蒼乃むすび | 20 | あじ秋刀魚 | 20 | 蒼乃むすび | 18 | 風花ましろ | 20 |
| 水野七海 | 20 | 花澤さくら | 19 | 葵時緒 | 20 | 高梨はなみ | 17 | 綾音まこ | 19 |
| 御苑生メイ | 17 | 手塚りょうこ | 17 | 綾音まこ | 18 | 夏和小 | 17 | 月野きいろ | 18 |
| 綾音まこ | 17 | 風音 | 16 | 歩サラ | 18 | 東シヅ | 16 | 小波すず | 16 |
| 蒼乃むすび | 16 | 東シヅ | 16 | 和央きりか | 17 | 鶴屋春人 | 15 | 赤月ゆむ | 15 |
| 小波すず | 16 | 北大路ゆき | 15 | 月野きいろ | 16 | 北大路ゆき | 15 | 秋野花 | 14 |
すっかり大ベテランとなったメイメイさんが2021年から3年連続のトップに。
その他では手塚りょうこさんや歩サラさんが安定していますが、それ以外は本数が少ないこともあってかランキングの出入りが激しいです。
また2022年は花澤さくらさんが引退、2023年には萌花ちょこさんが新規の作品には出ないことを表明されました。体調面の理由もあるかもですが、やっぱりここまで本数が減ってくるとエロゲ声優だけで食べていくのはちょっと厳しそう。
ただここ最近は商業エロゲだけでなく、同人ゲームやASMR、ソシャゲ(ブラウザゲー)の出演が増えたり、YouTuberとしてデビューされる方もいたりと、エロゲ声優の活動も幅広くなっている感じがします。
全年代総合
ちなみに全ての年を通してのランキングはこのようになります。(リンク先はXアカウント)
トップは長期間エロゲ声優界の第一人者として引っ張ってきたしまりのさん。
2位はやはりレジェンド声優のぺー姉さんこと北都南さん。この辺はやはり強い。
3位は今もバリバリメインで演じる御苑生メイさん。ぺー姉さん越えは時間の問題でしょうか。
他の上位の方も00年代から活躍されている声優さんが多いですね。
まあそもそも00年代は10年代と比べてエロゲの発売本数も多かったので、ベテラン声優さんが有利になるのは仕方のないところ。
さらに最近はシナリオの短いロープライスエロゲも増えてきたので、セリフの量でギャラが決まるエロゲ声優さんにとっては厳しい時代になっているのかも。
ただ我々ユーザーにできることはエロゲーを買い続けることだけ。好きな声優さんができたら積極的に”声優買い”をしていきましょう。ひょっとしたら今の声優さんの中から第2の桐谷華が出てくるかも?
というわけで、みんなエロゲ買おうよエロゲ!
個人的には遥そらさん応援してます。
人気声優のつくりかた 普及版4,290円 |


