2010年代作品美少女ゲームレビュー

エロゲーレビュー『D.C.III~ダ・カーポIII アール~X-rated』(CIRCUS 2013年)

萌えゲーメーカーCIRCUSの看板タイトルにして生命線である『ダ・カーポ』シリーズの第3作『D.C.III~ダ・カーポIII』。今回紹介するのはその18禁版です。
話の流れ的には、前作『ダ・カーポII』の続編でありながら実質的にはシリーズ前日譚のストーリーになっています。
なので過去作のプレイは必須。最低でも前作『ダ・カーポII』は必ずプレイしておいてくださいでないと面白さが半減します。
シリーズ第3作ともなるとさすがにマンネリ化が心配されますが、今回は前作までとは打って変わってシナリオ構成と舞台をガラリと変えてきました。

物語は前作から17年後の初音島を舞台にした”初音島編”と、そこから約120年前(1950年)のロンドンを舞台にした”風見鶏編”に分かれていて、初音島編ではシリーズ恒例だった魔法的要素がほとんどない代わりに、風見鶏編では主人公を含めた登場人物のほとんどが魔法使いという設定。

「どうして歴代の主人公は魔法が使えたのか?」「あの後さくらはどうなったのか?」「そもそも枯れない桜の木とは何だったのか?」といったシリーズの謎がついに解明されますタイトルは「ダ・カーポIII」ですが、どちらかというと「ダ・カーポZERO」のほうがふさわしいかもしれません。
ダカーポシリーズのファンにとっては最早プレイは義務といっても良いくらいの作品です。

ちなみに2021年11月にはシリーズ20周年プロジェクトの一環で舞台化もされる予定。立夏役はもちろん新田恵海さんですよ皆さん!

  • 初音島を舞台にした過去2作を締めくくる完結編
  • メインの舞台は1950年のロンドン
  • ハリーポッターのような魔法世界の物語
ブランドCIRCUS
ジャンル恋するアプリ
初回発売日2012.4.27
DL版価格3,480円
シナリオ雨野智晴 他
原画たにはらなつき 他
おすすめ度85
シナリオ傾向

あらすじ

一年中、桜の花が咲き乱れていたのも今は昔の話。
初音島は、四季折々の表情を見せる自然豊かな島として広く知られていた。

初音島にある風見学園。
そこに通う付属二年生の芳乃清隆は、先輩で学園のアイドルと呼ばれている森園立夏や 妹みたいな幼なじみの葛木姫乃、ハーフでいとこな芳乃シャルルなど 5人の女の子たちと一緒に新聞部として活動している。
とはいえ、昔のように不思議なことがあふれているわけでもない今の初音島では、特に記事にするような事件が起こるわけでもなく、部室でだらだら過ごす毎日を送っていた。

――そんな冬のある日。
冬だというのに、初音島の桜が一斉にその花を咲かせ始めたのだ。
さらに、驚く新聞部のメンバーたちの携帯に一斉にメールが届いた。 差出人は不明。その中身は、
『桜が咲いたら、約束のあの場所で――』

公式サイトより

購入ガイド

タイトル対応OS発売日入手難度
D.C.III ~ダ・カーポIII~XP Vista 72012.4.27
D.C.III ~ダ・カーポIII プラス~PSP2012.2.28
D.C.III DASH ~ダ・カーポIII Ver1.3~XP Vista 72012.9.28やや難
D.C.III R ~ダ・カーポIII アール~XP Vista 7 82013.5.24
D.C.III R ~ダ・カーポIII アール~X-ratedXP Vista 7 82013.5.31
D.C.III P.P.~ダ・カーポIII プラチナパートナー~XP Vista 7 82014.4.25
D.C.III R ~ダ・カーポIII アール~X-rated 廉価版Vista 7 8 102016.6.24
D.C.III With You ~ダ・カーポIII~ウィズユーVista 7 8 102016.9.30
D.C.III DreamDays ~ダ・カーポIII~ドリームデイズ7 8 102017.9.29

例によって関連作品がたくさん出ているので注意してください。はい、いわゆる曲芸商法です。
ま ず最初に発売された無印の『ダ・カーポIII』、なんと全年齢版です。当事はいくつかの有名エロゲーブランドが全年齢向けにシフトして行った時代だったの で、「サーカスよ、お前もか!」とファンをやきもきさせました。初回版にはブックレットやトレカ、サントラCDが付属します

『~ DASH』はいくつかのサイドエピソードを追加したアップデート版。媒体はなんとUSBメモリです。この頃からソフトをUSBメモリで配布するという試みがいくつかあったんですが、あんまり流行りませんでしたね。ちなみに無印DCIIIを持ってる場合は公式サイトから無料でDASHにアップデートできます。
『~プラス』はPSP版ですが、ほぼ『DASH』のベタ移植。
『~R』はDASHからさらに新規イベントやムービー、サイドエピソードを追加したもの。タイトルがなんとなくR指定っぽいですが、Hなしの一般作品ですので間違えないようにしてください

『~X-rated』は満を持して発売された正真正銘の18禁版。念願のHシーン追加版です。『~R』とパッケージの雰囲気が似ているので注意してください。紛らわしいことに両方とも声優さんが裏名義です。初回版にはブックレットやトレカ等が付きます。
『~プラチナパートナー』はファンディスク的な続編。本編の初音島編でフツーに萌えエロゲを作ってみました的な作品です。
『~ウィズユー』と『ドリームデイズ』は本編のアフターストーリー等を収録した純粋なファンディスク。

今から買うなら『~X-rated』一択ですね。トールケースサイズの廉価版は今でも新品が売ってますし、初回版の中古も流通量が多いので簡単に手に入ると思います。ファンディスクはお好みで。
ダウンロード版は定価も安くなっていますが、Windows10対応版と非対応版の両方が配信されているので注意してください。

システム

システムはオーソドックスなAVGですが、前作(ダ・カーポII)よりはデザインや使い勝手がかなり洗練されています。画面サイズは1024×768のワイド画面。
ネットでユーザー登録をするとディスクレス起動が出来るようになります。
シリーズ恒例の機能として、一度読んだイベントは再プレイ時に数行のダイジェストで表示するあらすじモードが搭載されていて、2週目以降も時間をかけずにストーリーを追うことが可能です。(ちなみに前作では何故かなかった既読スキップも今作はちゃんと実装されてます)

その他にも一通りの機能は揃っていますが、中でも特にテキストログ関係のシステムが充実しています。任意の台詞が再生できたりログがロード後も保存されるのは当然として、シーン自体をやり直す「ここから読む」機能も付いています。選択肢を失敗したときなどに便利。
ログ自体もかなりの量が保存されていて、基本的にプレイ時点の章の始めまで戻ることが出来ます。(本編は全3章構成)
ただログの量が多いので希望の場所まで戻るのがちょっと大変ですね。章後半になるとサイドバーをちょっと動かすだけでもかなり飛んでしまいます。結局マウスホイール等で1つずつ戻るほうが確実なので、操作性はイマイチ良くないかも。

また、オートモード時にマウスカーソルを画面上に持っていくと、スライダーが現れてプレイしながらオートスピードやウエイト時間を調整することが出来ます。何気にこれも便利ですね。

シナリオ

ライターはディレクターの雨野智晴さんを筆頭に、たけうちこうたさん、望月JETさん、愛羽さん、ごとうしんさん、釧路洋さんの複数ライター制。

今作のシナリオ構成は、シリーズ共通の舞台である初音島にある風見学園での物語を描いた【初音島編】と、その120年前のイギリスにある王立ロンドン魔法学園を舞台にした【風見鶏編】に分かれています。
本編開始時点ですでにほとんどのキャラと知り合いなのはシリーズ恒例。特に初音島編ではヒロイン全員が高感度Max状態で始まります。
笑いあり涙ありのドタバタ学園ラブコメは今作も健在ですが、風見鶏編ではややシリアス成分が多めですね。

『ダ・カーポII』までの過去作では、日常にちょっと魔法が加わった独特の世界観が特徴的でしたが、今作の初音島編では魔法が基本的に一切出てきません。そのかわり風見鶏編では登場人物のほとんどが魔法使いというかなり極端な設定です。
2部構成というよりは、初音島編はプロローグのような感じなので(といっても結構長いですが)、メインとなる物語は風見鶏編だと思ってください。(なので初音島編には個別ルートがありません。初音島編でキャッキャウフフしたい方は続編である『ダ・カーポIIIP.P.』をプレイしましょう)

グラフィック

キャラクターデザインは、たにはらなつきさん、鷹乃ゆきさん、姫神どろっぷさんなど。総イベントCG数はサイドエピソードも合わせると168枚の大ボリューム。
なんといいますか、良い意味でサーカスらしい、ダ・カーポらしい絵柄ですね。どのキャラも爽やかな可愛さを感じます。
またシリーズ恒例の”後ろ向きの立ち絵”も全キャラに搭載されています。

ちょっとびっくりしたのは、とあるイベントでキャラクターが突然3Dのポリゴン表示になることでしょうか。3頭身くらいのデフォルメキャラなんですが、予算がなかったのか初代プレステを思わせる粗いCGなので、お世辞にも良い演出とは言えません。しかも似たようなのを何度も見させられるのでちょっと辟易します。 正直、これは無かったほうがよかったような。

キャラクター

【初音島編】
森園立夏
学園のアイドルで付属3年の公式新聞部部長。新聞部をまとめ上げるしっかりもの。
「前世はカテゴリー5の魔法使いで主人公とは恋人同士」という脳内設定を吹聴するも、部員には呆れられている。

芳野シャルル
立夏と共に公式新聞部に所属する付属3年生。主人公の呼び方は「タカくん」。
主人公の従姉で同じ部屋に住み、スキンシップが激しいが、料理の腕は壊滅的。

葛木姫乃
付属2年で主人公の隣の部屋に住む、同い年の幼馴染。
ダ・カーポでおなじみの「兄さん」呼びをする妹キャラ。

瑠川さら
学年は付属2年だが、飛び級をしているので主人公よりは1つ年下の後輩キャラ。
勉強は出来るが真面目で融通の利かない面も。

陽ノ下葵
付属1年の後輩。笑顔の耐えないムードメーカー。
体が弱いのにバイトをいくつも掛け持ちする勤労少女。

芳野清隆
付属2年の本編主人公。
今回は魔法は使えません。

【風見鶏編】
リッカ・グリーンウッド
風見鶏本科1年で生徒会の中心人物。
世界に5人しかいないカテゴリー5の大魔法使いで、通称「孤高のカトレア」。

シャルル・マロース
本科1年で生徒会長。普段はおっとりしているが、生徒会を切り盛りするしっかり者。ただし料理の腕は壊滅的。
今作のマスコットキャラであるトナカイのエトは彼女のパートナー。

葛木姫野
予科1年で主人公の義妹。
ダ・カーポでおなじみの「兄さん」呼びをする妹キャラ。

サラ・クリサリス
予科1年で主人公のクラスメイト。
現在は落ちぶれた魔法使いの名門クリサリス家の跡取り娘。

陽ノ本葵
学園生ではないが学園の食堂や近くのカフェで働く勤労少女。
元気で明るいムードメーカー。

葛木清隆
義妹の姫野と共にイギリスに留学してきた主人公。
周りには隠しているが、かなりの力を持つカテゴリー4の魔法使い。

メインとなる風見鶏編ではこれ以外にも、クラスメイトの江戸川耕介と耕介に仕える自動人形の四季、探偵部の部員であるメアリーといわゆる男の娘のエドワード、嫌味な金持ちイアンとそのメイドである瑠璃香、そしてシリーズおなじみの杉並といった個性的なキャラが登場します。

ただ風見鶏編の主人公清隆のキャラ設定が良くも悪くもあんまりダカーポっぽくないので、昔からのファンにとってはちょっと好みの分かれるところかもしれません。

ボイス

芹なづな/新田恵海(リッカ)藤邑鈴香/宮崎羽衣(シャルル)森谷こころ/佐々木未来(姫乃)高梨琉衣/桜咲千依(サラ
綾木さゆ/海保えりか(葵)かがみありす/あおきさやか(四季)遥そら/仙台エリ(メアリー)立花あや/南条愛乃(エドワード)
雪穂/荒浪和沙(巴)加瀬愛奈(エリザベス)北都南/ひと美(さくら)籐野らん/後藤邑子(瑠璃香)
梅本詩緒/種﨑敦美(ジル)あかつきかなた/桃井はるこ
米良奏真/下野紘(耕介)岸尾だいすけ(杉並)木島宇太/水島大宙(イアン)
名義は18禁版/全年齢版

主人公以外の主要キャラフルボイス。メインヒロインは若手の方が多そうですね。
リッカ役の芹なづなさんは当時期待の若手だったんですが、姉妹の方も含めアダルト声優のほうは引退。引退理由は某アイドルアニメがヒットしたからとか噂されてますが、ダカーポIIIの続編に関しては引き続き出てくれている模様。

シャルル役の方と葵役の方は事情により全年齢版と18禁版で全くの別人に変更されています。
葵役の綾木さんは声質が全く違うもののこれはこれで良い演技だと思うんですが、シャルル役の藤邑さんは声は似てるものの演技のほうはちょっと微妙なのが残念。「きゃああ~~!」という悲鳴をそのまま字面通り読むのは勘弁してほしいっす。

BGM

BGM作曲は前作に引き続き猫野こめっとさん。音楽モードで聴ける曲はボーカル曲を除くと全部で70曲近くありますが、一部は前作・前々作からの流用なので新曲は正味40曲くらいでしょうか。
これは前作もそうですが、各ヒロインのBGMが明るい日常曲と落ち着いたピアノ曲の2種類あって、同じメロディのアレンジ違いになっています。聴き比べると面白いですね。

個人的お気に入りは、共通の日常曲である「青空」、ピアノの旋律が悲しげな「agony」。

主題歌

タイトル作詞・作曲編曲備考
「ダ・カーポIII ~キミにささげる あいのマホウ~」tororo黒須克彦yozuca*OP
「ハジマリノウタ」tororo&No Life NegotiatorNo Life NegotiatorNo Life NegotiatorOP
「shiny steps!!」tororo&No Life NegotiatorNo Life Negotiator三森すずこ・寺川愛美OP
「TRUE MAGIC…..」tororo HΛL with HirokiHΛLYURiCa・花たんOP
「endless memory ~refrain as Da Capo~」南條愛乃 八木沼悟志齋藤真也fripSideOP
「Wonderful Days!」yozuca*lottayozuca*OP
「私には見えない」kyoroキョロザワールドキョロザワールド
「ひらり涙」rino戸田章世CooRie
「君がいた未来 君といない未来」yozuca*lottayozuca*
「All is Love for you」rinorinoCooRieED
「春風に願いを」rinorino西脇辰弥ED
「millions of thanks」No Life NegotiatorNo Life NegotiatormaoED
「あの日見た桜のように」松下紗知・荒浪和沙No Life Negotiator五条院巴(荒浪和沙)ED
「自由の羽根」加瀬愛奈・松下紗知No Life Negotiatorエリザベス(加瀬愛奈)ED

ボーカル曲が多いのもダカーポシリーズの特徴です。
メインテーマはシリーズおなじみyozuka*さんの歌う「ダ・カーポIII~キミにささげる あいのマホウ~」。ダカーポらしい日常的な曲調ですが、歌詞をよく読むとシリーズのキーパーソンである芳野さくらの気持ちを歌ったものなんですね。ちなみにこの曲はアニメ版の立夏役である新田恵海さんもカバーしています。

第3章OPである「shiny steps!!」も印象に残る良曲。声優の三森すずこさんと寺川愛美さん(バンドリの愛美さんです)の勢いのあるツインボーカルが素晴らしい。

また今作では珍しく声優さんによるキャラソンも使われています。サイドエピソードで使われる巴とエリザベスなんですが、歌唱力はちょっと微妙。いや決して下手ではないんですが他の曲が上手いだけにね・・・。

ムービー

本編中ではOPムービーが都合4回流れます。
まずyozuca*さんの歌うメインテーマと共に初音島編である第1章で流れるOPムービー。なんと全編アニメーションです。スタッフやキャストのクレジットの出し方がいかにもTVアニメっぽい。
内容は初音島の日常を描きつつヒロインを紹介していくんですが、正直あんまり曲と合ってないんですよね。もうちょっと上手い見せ方はなかったものか。

風見鶏編である第2章冒頭で流れるムービーはキャラの立ち絵とイベント絵を使ったオーソドックスなもの。こちらは曲とバッチリ合ってます。
第3章であるヒロインルートで流れるムービーは曲調に合わせてスピード感のある作りになっています。ムービー鑑賞モードでは各ヒロイン別に登録されますが、違いは最後のCGのみ。

そして最終ルートで改めてムービーが流れるんですが、最後だけあって各ヒロインルート最終盤のCGを惜しげもなく使った構成になっています。ようやくたどり着いた未来、という感じがして感慨深いものがありますね。

攻略

本編中に出てくる選択肢は主に、オーソドックスな会話中の選択肢と1日2回の場所移動選択肢、夜寝る前に携帯で話す相手を選ぶ選択肢の3種類でルートが決まります。夜の選択肢は携帯以外に寮内を散策する選択肢もありますが、これはサイドエピソードの開放に関わってきます。

難易度的には易しいので、特定のヒロインのみを追いかけていけば狙ったルートに分岐することが出来るでしょう。
これ以外に推理パート的なイベントがあって、昔の推理ADVゲームみたいな感じで行動(見る・調べる・話す等)を選んでいくんですが、これは結構めんどくさ いですね。手当たり次第に選んでいけばそのうち正解にたどり着きますが、同じ選択肢を何度も選ぶ必要があるので最初はちょっと迷うかも。

お勧め攻略順はリッカ→シャル→サラ→姫乃。人によってはリッカを最後にしたほうが良いという意見もありますが、個人的には姫乃を最後にしたほうが締まりが良いような気がします。
葵ルートはちょっと特殊で他の4人をクリアするとスタートメニューに追加されます。

以下、シナリオ構成に触れるので若干ネタバレ。事前情報なしでプレイしたい方は読み飛ばしてください。

物語の構成としてはPrologue(初音島編)→Weather Vane(風見鶏編4ルート)→Zero(葵ルート)→DaCapo(最終ルート)という形になっていてスタートメニューから順番に入れるようになります。進行状況と本編の選択肢次第でEXTRAモードにサイドエピソードが開放されていくという形です。
一部のサイドエピソードは開放条件がちょっとわかりにくいのですが、コンフィグ画面にサイドエピソード開放ボタンがあるのでめんどくさければ押しちゃいましょう。

プレイ時間はゆっくりやって初回プレイ15~20時間、最終ルートクリアまで40~50時間、サイドエピソードフルコンプまで50~60時間といったとこ ろ。かなりのボリュームです。他のレビューサイトとか見てると30時間程度で終わらせている人が多いんですが、早すぎない? 私が遅いだけ?

Hシーン

Hシーンは各キャラ3~4回。前作より回数は増えていて、ダ・カーポにしては結構頑張ってるほうじゃないでしょうか。ただ前作同様、CGに精液描写が少ないのでちょっと達成感がないですね(笑
あとエンディング後のエピローグにHシーンを挟むのはちょっとダレちゃうので勘弁してほしいっす。

感想

今作では物語の舞台を魔法のない初音島編と魔法てんこ盛りの風見鶏編にわけてきましたが、プレイし終わってみると物語がほぼ風見鶏編で完結しているので、正直な話「初音島編いらなくね?」と思わなくもないですね。
プレイする前は、なんというかこう「100年の時を超えて世界がクロスオーバーする壮大な物語」みたいなのを勝手に想像してたんですが、ちょっと肩透かしを食らった気分。

ただ本編である風見鶏編の構成は見事の一言。初代『ダ・カーポ』でチラッと出てきた「さくらの祖母が昔ロンドンで魔法を学んでいた」という設定を掘り起こし、まるでハリーポッターを彷彿とさせる魔法学校を舞台にした物語は、明確な悪役はいないのでバトル要素はあまりないものの、ファンタジー設定を存分に使いつつダ・カーポらしさも随所に垣間見えるという絶妙の匙加減。
風見鶏編の根幹たる謎は、まぁぶっちゃけ美少女ゲームの世界ではよくあるっちゃある展開なんですが、ダ・カーポシリーズで使われると凄く新鮮に見えるから不思議なものです。

シリーズの謎が解明し、さくらも幸せになって、これでダ・カーポシリーズも一区切り。完全新作であるD.S.(ダル・セーニョ)も発売されサーカスも新たな時代へ進んでいく……かと思いきや、なんとダ・カーポ4の製作発表(笑
いや、いいんですけど、もうこれは一生ダ・カーポで食っていく気ですねサーカスさん・・・。

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