
…は来るのでしょうか。
普段我々が当たり前のように使っているネット検索。
その最大手は皆さんご存じの通り「Google」で、日本の検索エンジンシェアの7~8割を占めています。
2位のYahoo!はGoogleのエンジンを利用しているため、それも含めると9割前後になるでしょうか。
■【2023年8月】検索エンジンシェア率のランキングと推移(日本・世界)(王道DX)
良くも悪くも現状ではGoogleという民間企業1社がネット上の交通整理をほぼ独占している形なんですが、先日エロゲファンにとって看過できない”事件”が発生。
突然の検索ルール変更
事の発端は2023年10月31日ごろ、Googleの検索結果から突然アダルト関係のサイトが表示されなくなって界隈に激震が走りました。
影響はエロゲー業界だけでなく、実写AVやエロ同人業界、果ては風俗店等にまで及んでいた模様。
エロゲー業界ではFANZAのような販売サイトや各エロゲーブランドの公式サイト、エロゲーマー御用達のデータベースサイト・ErogameScapeまで表示されにくくなり、ネット上では混乱が広がりました。
■【解決方法あり】Googleさん、検索からアダルトコンテンツを排除か・・・FANZAやメロンブックスなどが出なくなってしまう(はちま起稿)
とらのあな、メロンブックスなど同人誌通販サイトが、Google検索から締め出されたらしい 少し前にグーグルドライブの同人誌データが児童ポルノ認定された件もそうだけど、表現規制ってこういうこと ゾーニングも腐女子のローカルルールもも関係無く「エロ創作なんて穢らわしいもの」は簡単に蹂躙される
— 雨野マヒロ (@mahironoame) November 4, 2023
これは個人のエロゲー感想・批評ブログにも影響が及んでいて、多くのサイトにおいてGoogleからの流入が激減してしまっているみたい。
実際「タイトル名 感想」で検索すると、以前は数十件に及ぶ感想記事がヒットしましたが、31日以降はほんの数えるほどしか表示されず、しかもその多くが全年齢版の記事でエロゲーの記事はほとんどヒットしなくなりました。
これは書き手にとっても読み手にとってもかなり厳しい状況です。
その後の対策と現状
どうも今回の事態は検索アルゴリズムそのものが変わったわけではなく、表示設定を手動で変更することによってこれまで通りの検索結果が表示される模様です。
Google検索の仕様変更に伴い【ういんどみる】を検索しても検索結果に表示されなくなっております。 Google検索の設定を画像の通りに変更する事で表示可能となりますが、設定を変更されたくない方は検索ワードを【ういんどみる エロ】や【ういんどみる R18】とする事でも表示可能となります。 https://t.co/BcXDJgvW5k
— ういんどみる (@Windmill_Oasis) November 1, 2023
また数日後には今回の不具合(?)も解消し、設定を戻しても普通にエロ関係のサイトが表示されるようになりました。
ホッとしている業界関係者も多いのではないでしょうか。
いや~、結局なんだったんでしょうね、今回の騒ぎ。
Google検索の今後
今回の検索結果表示の変更は一時的なもので済んだみたいですが、心配なのは「今後Googleが本格的にエロ規制する可能性もなくはない」ということ。
実際Google傘下のYoutubeではアダルトコンテンツは基本的にNGです。エロ画像はもちろんのこと、「エロゲ」というワードを使っただけでも収益停止やBANの可能性があるので、エロゲ系Youtuberの人たちはギリギリのラインを見極めつつ戦々恐々としながら配信をされています。
またオンラインストレージサービスであるGoogleドライブでも、うっかり少女のエロ画像を保存してしまうとアカウントごと停止されてしまうという話もちょくちょく耳にします。
それを踏まえるといつかGoogle検索でも今後エロ情報を完全に排除、とまではいかなくても何かしらのフィルターをかけられるという可能性は決して低くないかもしれません。
Google以外では
Google以外のグローバル企業でもエロ規制しているところは珍しくありません。
Appleはエロを含むアプリを配信できないことで有名ですし、Amazonも一部のエロ雑誌(コミックLOや月刊メガストア等)の取り扱いを一方的に停止しています。(メガストアは最近kindle版の配信を再開)
またエロが原因かはわかりませんが、Twitter(現X)では”凍結祭り”と揶揄される、アカウントの一斉凍結がたびたび行われます。
そしてネット企業以外でもエロ規制に前のめりなのが、クレジットカード大手のMastercard。
取引先に対して要望というか圧力をかけて過激なエロ作品の販売を停止させようとしています。
これに対しては日本の企業側でも対応が分かれていて、DMM(FANZA)やニコニコは決済手段からMastercardを排除。
逆にpixivは表現規制を受け入れてしまいました。
■DMMがMastercardの取り扱いを突然終了へ(ねとらぼ)
■ニコニコ、一部Mastercardでの決済を一時停止(GAME Watch)
■「児ポ」「獣姦」──pixivの一部サービスで規制強化(ITmedia NEWS)
今回のエロ関係のgoogle検索でもそいうだけど、あまりに我々がビックテックに依存しすぎてしまったツケですね。 今後も欧米の価値観による情報の選別がされるだろう世界は、ほんとデジタル植民地と言うしかありませんね。 欧米企業はああいう付け焼き刃の「やった感」で乗り切るの好きだから。
— SCA自(すかぢ) (@SCA_DI) November 1, 2023
すかぢさんのおっしゃるように、欧米のインフラに乗っかっているといずれこういう問題に出くわすのは必然だったのでしょう。
向こうはエロやポリコレ関連の規制に躍起になってますからね。
かといって今更日本独自のデジタルインフラを構築するなんてほとんど無理でしょうから、結局うまく付き合っていくしかないのかも。
個人サイトの未来
話をGoogle検索に戻します。
もし検索結果からアダルト関連のサイトが排除されたら、困るのは企業サイトだけでなく個人サイトも同じ。
ブログとかやってる人はわかると思いますが、サイトの流入元ってGoogle検索がほとんどなんですよね。
実際今回の件でサイト運営のモチベーションが著しく低下してしまった方もいるみたい。
■サイト運営に関するお知らせ(今更だけどエロゲしようぜ!)
> 先日の記事で申し上げましたが、Google検索をしても18禁のサイトが表示されなくなったこともあり、
> サイト運営にたいするモチベーションが低下しておりました。
正直その気持ちは凄くわかる…。
なんだかんだでサイトを更新する最大のモチベーションって「他人に見てもらえること」だと思うんですよね。
そりゃあ中には「たとえ見てもらえなくても好きで書いてるんだからそれでいい」という方もいるでしょうが、並の精神力では続かないと思います。
無料ブログならまだともかく、レンタルサーバーでやってる人は毎月のサーバー使用料だって馬鹿にならないでしょうし。
何より問題なのはこういったサイトの場合、管理者さんがサイト運営をやめてしまうとサイトそのものが消滅して過去の優良な記事も見られなくなってしまう可能性が高いこと。
サーバー代を賄えるような広告収入があれば別ですが、自腹を切ってまでサイトを維持してくれる人は少数派でしょう。
無料ブログでもかつてジオシティーズやYahoo!ブログのサービスが終了したときに、数多のエロゲレビューサイトが消滅してしまったことが思い起こされます。
私は他のエロゲプレイヤーさんの感想やレビューを読むのが大好きなので、こういったサイトが無くなるのは非常に寂しい。
ネット上のサイトは永続的なものではなく、何かのきっかけで簡単に無くなってしまうものだということを今回の件で改めて感じました。
後世に残すべきエロゲレビューサイト3選
私は結構いろんなエロゲサイトを見ているほうだと思うんですが、その中でも個人的に無くなってほしくない老舗レビューサイトは以下の3つ。
記事自体が優良なのはもちろんのこと、サイトデザインや文章の書き方なども上手いので、私も自分のブログを書くうえで非常に参考にさせていただいています。
■今更だけどエロゲしようぜ!
WordPressで奇麗にデザインされた今風のサイトです。
文章から「エロゲの面白さを伝えたい」という管理者である古城さんの想いが伝わってきます。
各レビュー記事はストーリーやキャラクターの紹介はもちろんのこと、エロシーンの解説もちゃんとあるので購入時の参考になるかと。
ゲーム中のスクショや他作品のネタ画像もふんだんに取り入れた、読んでて楽しいレビュー記事です。
また各記事のコメント欄で閲覧者とのコミュニケーションが盛んなのも特徴的。最近はこういう雰囲気のブログも少なくなりました。
■スピカの忘れ物
Twitterのフォロワー数が1万を超える「たつ@鍵っ子」さんのブログ。
各レビュー記事はそこそこの分量がありますが、それぞれの要素がコンパクトにまとまっているので読みやすいですね。
ブログを書くうえでも非常に参考になる文章構成で、こういうのを「文章力がある」というのでしょう。
客観的なレビューと主観的な感想に分かれていて、ネタバレにも配慮されているので未プレイ作品でも安心。
何より特筆すべきは良質なレビュー記事を毎週一本定期的にアップ(現在は土曜日更新)しているのが凄い。
ブログって続けるのが一番大変なんですよね。純粋にレビューを書くのが好きでないと続かないと思います。
■ADVGAMER
15年もかけてエロゲをはじめ新旧様々なゲームのレビュー記事を書かれていたkatanさんによる老舗中の老舗ブログ。
扱っているゲームの数は合計3000本! それだけプレイしただけでも凄い!!
「有識者」というのはこういう方のことを言うのでしょう。
特に80年代から90年代にかけてのレトロゲームの記事は他の追随を許しません。
約30年もシリーズが続いた初代『Rance -光をもとめて-』や、ソフ倫設立のきっかけとなった『沙織 ~美少女たちの館~』、現代的な美少女ゲームの始祖ともいえる『天使たちの午後』のレビューが読めるのはもうここだけかも。
残念ながら今年(2023年)の5月に新規のレビューは停止してしまいましたが、圧倒的な知識と経験に裏打ちされた膨大なレビュー記事は正に財産といえましょう。
もちろんこれ以外にも優良なレビューサイトはたくさんありますし、感想データベースサイト・ErogameScapeは利用していないエロゲーマーのほうが珍しいであろう超便利サイト。もし無くなってしまったら人類にとっても損失です。
我々閲覧者にできることは、たくさん読んだり、反応を返したり、アフィリエイトリンクを通して買い物したりする程度ですが、エロゲ市場が縮小している今だからこそ、こういったサイトも大切にしていきたいですね。
というわけでウチのブログもよろしくお願いします…。

