雑記

感想を書くときに気を付けていること

先日、Xのノベルゲーム界隈でルーン@ノベルさんの呼びかけにより、「感想書く人、語る人 @ 100」という企画が催され、たくさんの感想書きの方々がそれぞれの思いやポリシーなどを語る機会がありました。

この引用ポスト欄はメチャメチャ参考になりますね。ブックマークして永久保存推奨です。

私も感想書きの端くれとして、ブログやSNSで感想を書く時に気を付けていることなどを書き残したいと思います。

何のために書く?

これは皆さん仰っていますが、「作品に対する備忘録のため」という理由が多いですね。
人間は物事を忘れていく生き物なので、読んだ作品はよほど印象的なものでない限りどんどん忘れていってしまいます。あらすじ程度ならまだしも、プレイした直後の感情なんて1年後に覚えていることの方が少ないのではないでしょうか。

感想を書き留めておくと時間がたった後に読み返して当時の感情を思い起こすことも可能になります。これって結構有意義なんですよね。単に思い出すだけでなく、再プレイした時の感想の違いなんかも確認することができますし。
「感想文は思い出の冷凍保存」なんてこともよく言われるように、ふとした時に読み返して「あ~そうそう、あの時こう思ってたんだよな~」ってアルバムをめくるようなノスタルジーに浸ることもできるんですよね。

それと同時に得られるのが、感情の言語化。
単に「面白かった」「感動した」というだけでなく、「どこが面白かったのか」「なぜ感動したのか」を具体的に書き出すことによって頭の中のモヤモヤっとしたものがハッキリします。
そうすることでより作品の解像度が上がり、より思い出が補強される。たんにプレイするだけよりも満足感が得られるんですよね。
これは私自身も実感するので、もし今感想を書いていない人がいたら、ちょっとでもいいので感想を書き残すことをお勧めします。ほんの2~3行でも構わないので。

ネット上に残す理由

単に感想を書くだけならPCやスマホのローカルなメモ帳でも構わないし、何ならそれこそチラシの裏にも書けます。
でも多くの人がSNSやブログ・noteに感想を上げているのは、多かれ少なかれ「他人に読んでもらいたい」という思いがあるのではないでしょうか。少なくとも私にはあります。

やっぱ同じ趣味の人たちと感想を共有し合うのって楽しいんですよね。ちょっとでもブログを見てくれる人がいたり、Xの感想ポストに「いいね」がついたり、コメントで反応してくれる人がいたりするとめちゃくちゃ嬉しかったりするのは私だけではないはず。

同時に他人の感想を読むのも好きで、既プレイの作品に対しては「そうそう!そうなんだよな~」と共感したり、未プレイの作品に対しては「なんか面白そうだから買ってみよう」と思ったことは一度や二度ではありません。こういう時はネットやSNSやってて本当に良かったと思います。

『Dies irae』のレビュー記事
私がプレイした時にちょうどXでも突発的に盛り上がってたおかげて
反応も多くて嬉しかったです

誰のために書く?

感想を書くのは自分のためか、他人のためか。これは人によって違いがありそうです。
今回皆さんの引用ポストを見ていると、「自分のために書く」という方がかなり多そうな感じでしょうか。XのようなSNSは特にその傾向が強いですね。

私自身Xの感想ポストに関しては誰かのためというよりは自分のために書いています。もちろん読んでもらえるのはうれしいですが、これによって作品をお勧めしようとか、クリエイターの方に感想を届けようという気持ちはあんまりありません。(全くないわけでもないですが)
自分の中でXでの感想ポストは本やアニメと同様、純粋な感想の言語化ですね。あとは限られた文字数の中で文章をまとめる訓練、という目的もあります。140字以内にまとめるのって結構難しいですし。

ブログの方は全く別で、私は基本的に「読んでくれる人のため」に書いています。こう書くとなんだかおこがましいですが、自分のブログをきっかけにちょっとでも多くの人が作品に興味を持ってもらえるように書いているつもりです。

他のブロガーさんも見てみると、自分のために書いている方と他人のために書いている方に割とはっきり分かれていそうな感じ。
なんとなくですが、noteや無料ブログ、批評空間で書かれている方はどちらかと言うと自分のため、有料サーバーを使ったWordPressで書いている方は読者のために書いていることが多いでしょうか。

もちろんどちらが正しいとか、どちらが上とかいう話では決してありません。ただ例え自己満足のために書いているとしても他人の目に触れる場所なわけですから、できるだけ不快にならないよう配慮している方が多いですね。

感想を書く上で気を付けていること

私がブログやSNSで感想やレビューを書くときに意識していることがいくつか挙げてみます。

ネタバレについて

今回の引用ポストを読んでいても実感したのは、皆さん本当にネタバレには細心の注意を払っていること。
とくにXで感想を書くときはほとんどの人が未プレイの人に対してネタバレにならないよう配慮しています。さすがに全員というわけではないですが、ノベルゲーム界隈ってホント優しい世界です。

ネタバレ感想に関してはブログや批評空間の長文感想に書いている方がほとんど。
さらにブログやnoteであっても、ネタバレ感想を書く場合は「ここからネタバレ」みたいな注意書きや改行を入れたりして不用意に目にしないようにされている方が多いですね。

私自身もXで感想を書くときはできるだけネタバレにならないようにしています。
またブログに関しても私の場合はネタバレはできるだけ無しで書いているつもりです。一応未プレイの人に作品を紹介するというスタンスなので。

ネタバレなしだと感想が書きにくいというのは確かにありますが、結構慣れます。さすがに5000字書けと言われたら無理ですが。むしろネタバレなしに慣れすぎてるので、ネタバレありの感想もいつか書いてみたいかも。

『はるくる』のレビュー記事
ネタバレなしで紹介するのが難しいのでちょっとだけネタバレした記事になりました

ネガティブ感想について

感想や批評を書く上でたびたび議論になるのが、作品に対してネガティブなことを書くか書かないか。
これは今回の引用ポストを見ていて本当に様々なポリシーがあると実感しました。
批判的なことも気にせずガンガン書くという人もいれば、バランスよくなるように書くという人もいるし、できるだけポジティブなことを書くようにしているという人もいます。

もちろんこれはどれが正しいということはありません。むしろ色んな方針があったほうがいいと思います。
特にブログや批評空間に関しては、ポジティブな感想ならこの人・ネガティブな感想ならこの人、というようにある程度読み手側が選ぶことができるので、自分に合ったレビュアーを探すのも楽しいですね。

ただXのようなSNSに関しては半強制的にタイムラインに流れる関係上、他人を不快にさせないためにネガティブな感想は控えめにしている、という人が多い感じでしょうか。
私自身もXではできるだけネガティブなことは書かないようにしています。これは無理にほめるということではなく、自分が良いと思ったことだけ書いて悪いところはあえて書かない、という感じですかね。仮に書くとしてもオブラートに包みますし、作品自体がつまらなかったらそもそも感想を書きません。

ブログに関しても基本的に良いところや特徴的なところを重点的に紹介しています。理由はできるだけ変な先入観なくプレイしてほしいから。
プレイするうえで気を付けた方が良いこと(文章がわかり難いとかシステムが使いにくいとか)は書くことがありますが、物語そのものに対して批判的なことはなるべく書かないようにしています。
個人的にも粗探しするより良かった探しする方が楽しいですし。

よく「悪いことも書かないと信用されない」みたいなことも言われますが、私はそうは思わないですね。良いことばかり書く人も悪いことばかり書く人もバランスよく書く人も、どの方も等しく信用しているつもりです。批判的な感想でも逆に興味が出てきてプレイしたくなる、ということもありますし。

ただファンやクリエイターなど、人に対する批判は避けた方がいいかも。(中傷は論外)
他人を批判すると必ずそのカウンターが自分に飛んできますからね。私はそこまでの覚悟はないので、他人の批判はしないようにしています。

ほら、偉い人も言ってるじゃないですか。
「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ」って。

見やすい記事を書く

私がこのブログ始めるときはエロゲに限らず色んなブログを見て回って参考にしていたんですが、人気のあるブログには共通点が一つあります。
それは徹底的に「見やすさ」を追求していること。

そう、ブログで一番大事なのって「見やすさ」なんですよ。
「読みやすさ」や「わかりやすさ」も大事だけど、何よりも「見やすさ」重要。なぜなら見やすい記事を書かないとそもそも読んでもらえないから。
検索エンジンから見知らぬブログへ入ったときに、画面が真っ黒になるくらい文字がぎゅうぎゅう詰めに表示されたら多分ほとんどの人が読まずに帰ります。スマホで見てる人はなおさらです。

なので多くのブロガーさんは、まず見やすい記事作りをします。
具体的には、

  • 適度に改行を入れる
  • 分かりやすい見出しを付ける
  • 重要な箇所には文字修飾を使う
  • テーブルや箇条書きでまとめる
  • 図や写真を使って説明する

こんなところでしょうか。
ブログの入門書なんかを読むとだいたい似たようなことが書かれています。

読者に一言一句全部読んでもらえなくても、適当にスクロールするだけで記事の内容がある程度わかるようにする、というのがブログで記事を書く上での理想とよく言われますね。
うちのブログもまだまだ完全ではないですが、できるだけパッと見でもわかるような構成にしたいと常々考えてます。

書き出しにこだわる

加えて大事なのが「書き出し」。記事の冒頭に書く、いわゆる「リード文」というやつですね。
エロゲブログに限らず、人気のあるブログって書き出しが非常にうまいんですよ。
冒頭から読者の心をがっちりつかむと記事の完読率が非常に高くなります。
モノの本によると、文章を読んでもらえるかどうかは書き出しのつかみで9割決まるらしいです。

それだけに書き出しって難しいんですよね。
実は私も、ここ1年くらいの記事では割と書き出しを意識して書いてるんですが、なかなかうまくいきません。
長すぎても短すぎてもいけないし、本筋と全く関係のないことを書くわけにもいかない。
場合によっては書き出しをどうするかで数日悩むことも少なくありません。未だにより良い書き出しになるよう試行錯誤している最中です。

『はじ論』のレビュー記事
ちょっとセンシティブすぎるかなとも思ったんですが、
プレイ中からこの書き出しにすると決めてました

「面白い」とは書かない

またここ最近、私がブログやSNSで感想を書くときに気を付けていることがあります。
それは、「面白い」という言葉をできるだけ使わないこと。
絶対使わない、というわけでもないんですが、普通に感想を書く上では「面白い」という言葉を使わずに作品の面白さを伝えられたらなと思っています。

「面白い」って言葉は油断すると多用してしまいがちなんですよね。
「この作品面白い」「このキャラ面白い」「このシーン面白い」などなど。
書く側としては楽なんですが、多分それだけだと読み手に面白さが伝わらないと思うんですよ。未プレイの人に向けて書くならなおさら。

同様の理由で「素晴らしい」とか「感動した」という言葉もこれからは少し使用を控えていくつもりです。
こういう便利な言葉に頼らず自分なりの言葉で書くことで、より個性や文章力が得られるんじゃないかと。まぁ、三宅香帆さんの本の受け売りなんですけどね(笑

『とつラバ』のレビュー記事
面白さに特化した作品なので逆に「面白い」というワードを入れました

関係ない話も入れる

その他に私が作品の感想やレビューを書く上で、
「作品と直接関係ない話も入れる」
ということも意識しています。

他のノベルゲームの話だけでなく、アニメや小説、ドラマや映画、好きな数学やスポーツ、個人的な思い出の話などですね。

もちろん全く関係ない話ではなく、ちょっとでもプレイした作品に共通するものがあれば記事中に挙げるようにしています。
私は人に自慢できるほど本を読んでいるわけではないですし、ドラマや映画も数えるほどしか観てないんですが、それでも要素が共通する作品って探せば結構あるんですよね。

例えば『リルナツ』の記事では冒頭にTBSドラマ『ラストマン』の話を持ってきています。
読み手の方が『リツナツ』を未プレイであっても『ラストマン』を知っていれば『リルナツ』の方向性もなんとなく伝わるかもしれませんし、逆に『リルナツ』が既プレイなら同じ方向性の『ラストマン』に興味を持ってくれるかもしれない。

ひとつの作品をプレイして終わり、ではなくその作品を起点にして様々な作品にも興味を持ってもらえたらいいなと思ってます。

『リルナツ』のレビュー記事
『ラストマン』と設定が似ているので話に入れやすかったです

他人の感想を読む?

よく話題になるのが、「自分の感想を書く前に他人の感想を読むか?」ということ。
今回の引用ポストを見ていても、多くの人が「書く前に他人の感想は読まない」と書かれていました。

理由としては先に他人の感想を読むと他人の考えに引っ張られてしまうから、ということが多いでしょうか。プレイ直後はすごく良い作品だと思ったのに、批判的な感想を読んだ後はそこまで良いと思えなくなった、みたいな。
その感覚はよくわかります。実際私もそういう経験があるので、基本的には自分の記事を上げるまでは他人の感想をあまり読みません。

ただこれ、「絶対ナシか」と言われたらそうでもなくて、私は個人的にあらかじめ他人の感想を読むのもアリだと思ってます。感想を書くことに慣れてない方は特に。

私自身感想が上手くまとまらないときは、批評空間の一言感想を流し読みすることもあります。そうすることで自分の感想の方向性が決まることもよくあるんですよね。それまでの自分にない視点の感想を読んで「なるほど、そういう考えもあるのか」と納得したり、逆に「この人はこう言ってるけど自分は違うな」と別の方向性になることもよくあります。

「他人の感想を読んでしまうと自分の感想ではなくなる」という感覚もわからなくはありません。ただ私はたとえ他人の言葉に影響されたとしても、それも立派な「自分の感想」だと思ってます。
むしろ純粋にその作品の体験だけではなくて、いろんな人の意見やそれまで見てきた他の作品、もっと言えばその人を形作るすべての経験からくる感想こそ、「個性的な感想」と言えるのではないかと。もちろん他人の感想を丸パクリしてはダメですけどね。

今でも文章を書くのは苦手

正直なことを言うと、私は感想というかそもそも文章を書くのが苦手です。超が付くくらい苦手です。高校時代の国語の成績は平均を超えたことがありません。文章をいじるよりも数式をいじることに楽しさを感じる学生でした。

それは今でも同じで、ブログの記事はもちろん、Xの140字の感想ですら書くのは辛いです。文章術の本もいろいろ読みましたが、なかなか身になりません。
スラスラ感想を書ける人が本当にうらやましいし尊敬します。「自分は書きたいときに好きに感想を書いてるだけ」なんて呟きは今回もよく見かけましたが、だからこそあんな素晴らしい感想を書けるのかも。私には一生かけてもたどり着けそうにない境地です。

でもブログやXでレビューや感想を書くことは苦手なりにこの先もずっと続けたいと思います。
せっかく良い作品をプレイしたのにそれを伝えないのはもったいない。自分が他人の感想を読んで作品に出逢えたのと同じように、今度は自分の感想で他人に良い作品に出逢ってもらいたいです。そうやってどんどん感想の輪が広がって結果的にノベルゲーム業界がより発展してくれたら、いちファンとして、いち感想書きとしてこれほど幸せなことはありません。

あなたが感想を書くときに気を付けていることは何ですか?

タイトルとURLをコピーしました